腰椎分離症
腰椎分離すべり症
分離症はなぜ起こるか?
腰椎分離症は、椎骨の一部(椎弓)が分離して起こります。青少年
期にスポーツなどで椎弓にストレスが繰り返して加わると椎弓に疲労
骨折がおこり、これが治癒しないと腰椎分離症となります。
分離症を予防する方法は?
青少年期にスポーツをしていて腰痛が起こった場合、まず椎弓の疲労骨折を疑う必要があります。
それが早期に発見されれば、コルセットで一定期間安静にして治癒する可能性はあります。
ただ、最もスポーツをしたい時期でもあるので難しいところです。
分離症でどのような症状が起こるか?
分離症があるからといって、すぐに症状がでるわけではありません。
しかし腰椎が不安定になることがあるので、場合によっては周囲の靭
帯や筋肉にストレスがかかり、腰痛になりやすくなります。
また、分離したレベルの周囲の組織(椎間板や靭帯)が弱くなると、
すべりを生じます(分離すべり症)(右図)。この場合、分離した椎弓の
一部が後ろに取り残されるので脊柱管狭窄症にはなりませんが、神経
根が引っ張られたり分離部の瘢痕組織で圧迫されたりして、下肢のシ
ビレや痛みを生じることがあります。症状の強いときは手術が必要な
場合もあります。