腰椎側面

 頭のてっぺんから足の先まで、体の様々な部位が腰痛に関係することがあります。  ここでは、主要な部位と腰痛との関連を簡単に述べてみます。

(1)頚椎
 これには次の2つの関与が考えられます。
@ 頚椎が前に傾いたりしてバランスが悪い場合は、上半身のバランスを腰でとることになり、 腰痛を起こしやすい。
A 頚髄症などで脊髄が圧迫されている場合、 腰の筋肉の働きが悪くなることがあり、これも腰痛につながる。
 

(2)胸椎
 たとえば骨粗鬆症などで背中が丸くなると、 前屈みを続けるのと同じ理由で腰の筋肉が常に緊張を強いられ、腰痛を起こしやすい。

(3)股関節
 股関節はいろいろな点で腰痛とは関係が深い。 なかでも股関節の伸びが悪いと骨盤が前に傾き、それを補うように腰は後ろに反ることになる。 これが腰痛の原因になる。

(4)膝関節
 これも様々な影響を与えますが、ここでは次の2点を挙げます。
@ 膝が痛むと、膝をなるべく曲げ伸ばししないように歩くため、腰殿部の負担が大きくなる。
A 膝が伸びないと股関節が屈曲し、 上の(3)で述べたのと同じような理由で腰痛をきたしやすくなる。

(5)足
 例えば足の裏に魚の目があったとすると、 歩く時に十分体重をかけられず、無意識のうちに悪い方の下肢を持ち上げるようになる。 このとき腰に負担がかかり腰痛になりやすい。 外反母趾や足底腱膜炎といったもので足に痛みがある場合も同様だ。 なお、靴が悪くても腰への負担は増強するので要注意。



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