筋弛緩剤

 筋弛緩剤といえば、過去にこれを用いた事件もあって、 筋肉が麻痺して呼吸が止まるという恐ろしいイメージがあるようです。 しかし、腰痛や肩こりで用いるものはそれとは異なるものです。

 筋弛緩剤には、筋肉に直接作用するもの(末梢性筋弛緩剤)と、 中枢神経に働いて筋弛緩作用を生じるもの(中枢性筋弛緩剤)があります。 腰痛や肩こりに用いるのは中枢性筋弛緩剤です。

 中枢性筋弛緩剤は筋肉に次のような作用を及ぼします。

@筋肉を弛緩させ、疼痛そのものを改善する。
A筋肉が弛緩すると血管も拡張し、血流が増加することにより筋肉の老廃物が排出される。

 腰痛の多くが筋・筋膜性腰痛なので、筋弛緩剤が腰痛に効くというわけです。 良く使用されている筋弛緩剤を以下に示します。消炎鎮痛剤と一緒に用いることが多いようです。

                   

一般名

コメント

製品名

塩酸エペリゾン
効果は比較的マイルドです。副作用の眠気も軽度です。
ミオナール
その他ジェネリック製剤
塩酸チザニジン
効果は比較的強いのですが、眠気を生じることが多いので、夕食後に1回という服用の仕方もあります。
テルネリン
その他ジェネリック製剤
アフロクァロン
効果は比較的マイルドです。国産!
アロフト
その他ジェネリック製剤
カルバミン酸クロルフェネシン
効果は比較的強く持続時間も長い。
リンラキサー
その他ジェネリック製剤
塩酸トルペリゾン
効果は比較的マイルドです。使用頻度は他のものより少ないようです。
ムスカルム
その他ジェネリック製剤

 その他、精神安定剤として用いられるエチゾラム(商品名:デパスなど) も筋弛緩作用があり、腰痛に用いられることがあります。



⇒もどる